- 五十嵐 綾
棚卸しの深み。
自称『ココロの棚卸し屋さん』を名乗っている五十嵐ですが、私が『棚卸し』の深みを知ったのは、実は約17年前。
当時はと申しますと、日本シェアナンバー1・2を競う某焼肉チェーン店で、店長をしておりました。ただでさえ若かった実年齢よりもさらに童顔なもので、バイトみたいな小娘が「わたくしが店長です」といってもお客様に相手にされず、苦労したものです(笑)
社員になりたての頃は、毎月末日の棚卸しでひたすら在庫を数えて報告するのが仕事でしたが、管理する側になると、棚卸しを通してお店のいろいろな側面が見えてきたりします。
「これ、美味しいのに全然売れてないな。知らないなんてもったいないな」
「賞味期限が短いやつを奥に押し込んで納品してるな?配置を変えた方がいいな」
「売れていなくて廃棄の記録もないのに定期的に発注している…不正飲食の可能性?」
数値から見える事実を、お店にいる人々との関わりでさらに深く覗いてみると…。。
実は、売れていない商品を美味しく食べるアイディアを隠し持っているパートさんがいたり。ポップ作りがプロ並みの人がいたり。食材の納品される時間帯のアルバイトの人数が圧倒的に不足していて、食材を傷めないように冷蔵庫に押し込んでいたという状況があったり。廃棄記録ノートの存在を教えられていない新人アルバイトがいたり。
なんとなんと問題も宝も山積みなのです。
これは棚卸しやらない手はないなと、すっかり楽しくなってしまったのを覚えています。
節約するところ(手放すもの)を間違えると苦しいだけ。
棚卸しを丁寧にすることで、本当に無駄なものが何かが正確にわかります。

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